父性愛

おまえの母の「母観世音」いつもおまえを忘れていない宇宙の母性も観世音菩薩《かんぜおんぼさつ》

衆生《しゅじょう》の母性も観世音菩薩衆生が呼べばたちどころに難を救うは観世音菩薩

悲しき時は母の名を呼べおまえの母は「母観世音」たとえ常には忘れていても、悲しき時には母を呼べ

ああ、にっぽんの秋のくれがた冷い雨が降っていますよつわぶき[#「つわぶき」に傍点]の黄いろい花が眼に沁みる[#ここで字下げ終わり][#改ページ]

[#2字下げ]第二六課 父性愛[#「第二六課 父性愛」は大見出し]

 厳父、慈母と言って、父親は厳格、母親は慈しみ深いのが特色のように極められています。またそれが男親と女親との愛の表現の違いのようでもあります。 しかし、おのおの特色の一色だけを現しているときは、ちょっと、その特色の裏に用意されている他の特色の部分が気付かれないのであります。そして、ちらりと裏が覗かれるとき、思わず外部の特色の根に複雑な用意仕掛けがしてあるのを認め、その用意のために外に表れている特色が根強くしっかりとしていることが判るのであります。 私がある知合いの家の奥さまにお招ばれしたので、ちょうど時間にお訪ねしました。ところが、どうしたことか奥さまは留守で、御主人と小さいお嬢さまとだけおられました。御主人は私のお訪ねしたのを御覧になりまして、「これはいいところへ来て下さった。実は男の手で弱っているところでした」と言われました。見ると御主人がお嬢さまにお化粧をしておあげになっているのでした。がしかし、お嬢さまの顔は、小猫がセメント樽へ首を突込んだような顔になっているのでした。

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